日本一のカルスト台地 秋吉台

 秋吉台は山口県の中西部、美祢市・秋芳町・美東町にひろがる標高200〜400m、東西17km南北7.5kmの、ほぼ平行四辺形をした総面積13,000haの日本最大のカルスト台地である。
 現在の秋吉台は台地を南北に貫流する厚東川により東西に分かれ、東側の秋吉台は、4,502haが昭和30年11月に国定公園に指定され、さらにその3分の1の1,269haが、昭和39年7月に特別天然記念物に指定され保護されている。また、秋吉台の3,412haが鳥獣保護区に、大正洞周辺60haが同特別保護地区に指定されている。
 台上には川はなく、水脈は地下に発達している。石灰岩は水に溶けやすく、台上には溶食から残された石灰岩柱(カレン)が羊の群れのように見えるカレンフェルトとなって広がり、雨水が地下に浸透して出来たすり鉢状のくぼ地ドリーネやウバーレが発達している。
 毎年早春に行われる山焼きによって維持される秋吉台国定公園の草原は、3分の2がネザサ、ススキ、ハギなどで、残り3分の1は、アカメガシワ、カシ、ナラなどの雑木林や、マツ、スギ、ヒノキの植林地になっている。
 山焼きが終わると、ホオジロ、ウグイス、ヒバリ、キジなどの草原の鳥たちがさえずり始め、セッカ、ホオアカも加わり、台上は子育て真っ盛りとなる。5月の中頃にはカッコウ、ホトトギスも鳴き始め、カレンの隙間を利用して繁殖するシジュウカラが見られることもある。
 周辺の山林では、キビタキ、オオルリ、サンコウチュウ、時にはヤイロチョウの声を聞くこともある。
 8月になると台上は鳥たちの声も少なくなり、時には日本海沿岸から渡来すると思われるミサゴやアマツバメが見られる。
 秋の台上は南に渡るノゴマやノビタキ、ハチクマ、北から訪れるマヒワ、ツグミ、アトリなどに出会うことができる。
 冬の秋吉台ではハイタカ、ノスリ、チュウヒなどのタカ類が見られ、周辺の雑木林ではイカル、シメ、ツグミ、シロハラ、ミヤマホオジロなどが見られる。
 秋吉台では周辺部を含めて100種類以上の野鳥が記録されているが、一番のお勧めは5月から7月の草原の鳥たちである。
 秋吉台の自然について学習する施設として、秋芳町の展望台の近くに秋吉台科学博物館が、美東町の大正洞の近くに秋吉台エコ・ミュージアムがある。

カッコウ 撮影 秋本


ホオアカ  撮影 小川


ヤマドリ 撮影 小川


セッカ  撮影 秋本


ヒバリ 撮影 岩井


ノビタキ  撮影 弘中


キジ 撮影 秋本


シメ  撮影 小川


秋吉台科学博物館


秋吉台エコ・ミュージアム


早春の秋吉台 山焼き


冬の秋吉台