> その他動物 トップページ
 カブトガニ ほ乳類鳥類両生類・は虫類淡水産魚類甲殻類その他動物昆虫類・クモ類維管束植物コケ植物陸・淡水産貝類

| トップページ | RDBとは | 刊行にあたって | 野生生物目録 | RDBカテゴリー | 詳細検索 | 地図情報 |
もどる
科名 カブトガニ科
和名 カブトガニ
学名 Tachypleus tridentatus (Leach)
山口県カテゴリー 絶滅危惧IA類
環境省カテゴリー 絶滅危惧I類
   
  画像をクリックすると拡大表示されます
クリックすると別ウィンドウで拡大表示
山口市
(撮影:原田 直宏)

選択理由  本種は、丸く盛り上がった馬蹄形の背甲をもつ前体と、外縁にならぶ縁棘と長い尾剣をもつほぼ六角形の後体からなり、特異な形態をしています。干潮時に干潟ができ、岸に産卵のための砂浜があり、河川が流入するような沿岸域に生息します。産卵は満潮時に波打ち際の高い位置の砂場で行なわれ、ふ化した幼生は砂泥質の干潟に分散し、脱皮を繰り返し成長します。成体は移動性がり、繁殖地から離れた沿岸域でも生息します。本州、九州、四国に分布しますが、本州では、ごく少数ですが、笠岡市(岡山)竹原市(広島)が繁殖地として国の天然記念物に指定されています。県内では、平生湾(平生町、田布施町)、山口湾(山口市、阿知須町)、千鳥浜(下関市、山陽町)で繁殖がみられます。本種の繁殖にとっては、砂場をもつ海岸とそれに続く底生動物が豊かな砂泥質の干潟が必要です。

選択理由  かつては瀬戸内海と九州北部にごく普通に多数見られたが、近年特に瀬戸内海において激減し、県内のわずかな海域を除けばほぼ絶滅状態にある。

形態 カブトガニ類は、特異な形態をしており、他の動物と間違うことはない。丸く盛り上がった馬蹄形の背甲をもつ前体と、外縁にならぶ縁棘と長い尾剣をもつほぼ六角形の後体からなる。 現存する他の3種をカブトガニと比較すると、アメリカカブトガニは尾剣が短く、メスの縁棘の後方の3対は退化しない。ミナミカブトガニはやや小さく、雄の前体の前縁は半円形である。マルオカブトガニもやや小さく、尾剣が丸みを帯びている。

分布  本州では、ごく少数であるが、繁殖地として国の天然記念物に指定されている笠岡市(岡山)、竹原市(広島)と県内の3海域。九州では、守江湾(大分)、今津湾・曽根干潟・中津市(福岡)、伊万里湾(佐賀)、西海町・壱岐郡芦辺湾(長崎)が知られている。四国では吉海町(愛媛)でごくわずかである。 県内では、平生湾(平生町、田布施町)、山口湾(山口市、阿知須町)、千鳥浜(下関市、山陽町)で繁殖がみられる。 国外では、中国(揚子江以南)、台湾、フィリピン、ボルネオ、ジャワ、スマトラ、セレベスに分布する。

生息状況 本種は、干潮時に干潟ができ、岸に産卵のための砂浜があり、河川が流入するような沿岸域に生息する。産卵は満潮時に波打ち際になるような高い位置の砂場で行なわれる。ふ化した幼生は砂泥質の干潟に分散し、そこで脱皮を繰り返し成長する。10齢頃から少し沖に移動して行くようである。成体は移動性があるので繁殖地から離れた沿岸域でも生息する。本種の繁殖にとって、砂場をもつ海岸とそれに続く底生動物が豊かな砂泥質の干潟が必要である。

学術的価値 綱の段階で現存種は、本種を含めて世界にわずか4種だけある。最も近縁の蛛形綱とは5億年も前に分岐し、系統進化研究上極めて重要な動物とされる。現存のものとほとんど同じ形のメソリムルスの化石は、ドイツのジュラ紀の地層に見られる。我国はアジア産カブトガニ類の北限地であり、山口県はその残された繁殖地としてたいへん重要である。また、血液が細菌の内毒素検出薬として有益で、細菌やウイルスなどの抑制に有効であるなど、生体防御機構のしくみが医学・薬学的に注目されている。

減少原因 埋立と護岸、さらに海水の汚染であると考えられる。県内にも瀬戸内海側には自然海岸はほとんど残されていない。産卵に適した砂浜はわずかしかなく、幼生が育つ干潟も減少し、またその生物相が貧弱になり餌は十分ではない。また、千鳥浜沖のカブトガニが有機スズを高濃度に蓄積していることが明らかにされているし、海岸で自然産卵の卵から様々な奇形が発生するなど、化学物質による汚染も重要な減少の原因と考えられる。

参考文献  Kannan K. et al. 1995, 日本カブトガニを守る会 1979-2000, 関口 1991,1999, 関口ほか 1993,1999, 山根 1999
  参考文献一覧へ
もどる
| ほ乳類 | 鳥類 | 両生類・は虫類 | 淡水産魚類 | 甲殻類 |
| その他動物 | 昆虫類・クモ類 | 維管束植物 | コケ類 | 陸・淡水産貝類 |

トップページ




本サイトの著作権は、山口県が所有します。
サイト上に掲載の画像・文章等の無断転載を禁じます。