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科名 トゲウオ科
和名 イトヨ日本海型
学名 Gasterosteus sp. Japan Sea type
山口県カテゴリー 情報不足
環境省カテゴリー
   
   

形態 全長5〜6cm。背鰭の前に棘が3本、ただし3本目は短棘、腹鰭の後ろに1対の棘、臀鰭の前に1本の短棘がある。婚姻色はオスは眼が青く光り、背面は青色を増し、のどから腹部にかけて鮮紅色となる。メスは産卵直前には銀色の金属光沢を帯びる。体側部には1列31〜34枚の鱗板が体前部から尾柄部まであるが、陸封性のもの(太平洋型)では退化的なものもある。

分布  北半球の亜寒帯地方を中心に温帯まで広く分布し、その中で日本はイトヨ分布の南限域にあたる。遡河回遊性のイトヨは、日本では一般に北緯35度以北に分布しており、日本海側(日本海型)では島根県浜田市以北、太平洋側(太平洋型)では利根川以北の河川・湖沼で見られる。大分、長崎からの報告もある。一方、陸封性のイトヨは北海道の春採湖、十勝川、支笏湖、大沼、本州では青森県相坂、十和田湖、福島県会津盆地、栃木県那須地方、福井県大野地方、などに分布している。県内では下関市吉見の永田川と光市室積湾沖で遡河回遊性の日本海型の捕獲記録がある。日本列島周辺では、サハリン、沿海州および朝鮮半島の日本海沿岸に分布している。

生息・生育状況 遡河回遊性イトヨは毎年春から初夏にかけて各地の河川に遡上し、夏頃まで営巣・産卵などの繁殖行動を行い一生を終える。その年に生まれた仔魚は2〜3cmに成長するまで淡水域で過ごし、秋までには海へ下る。一方、陸封性のイトヨ(太平洋型)は生涯を河川・湖沼の淡水域で過ごし、繁殖は遡河回遊性と同じく春から夏にかけて行う。1971年4月20日下関市吉見の永田川で採集された9尾のイトヨは、鱗板数32〜34で遡河回遊性であった。室積湾での採集記録は1963年7月20日、光市室積湾沖のイワシ網で体長70mmの降海型の個体が1尾捕獲されたものである。内海で捕獲されたのは珍しい。しかし、県内で確認された個体数は少なく、詳細な生息状況は不明である。

近似種 イトヨ属は独立棘が3本に対し、トミヨ属は7〜13本である。また、同じイトヨ属で岐阜県、三重県および滋賀県に分布するハリヨは、鱗板は前半身に1列6枚程度で後半身には見られず、黒緑色の雲状模様があることで区別できる。

学術的価値 繁殖期のオスは縄張りを持ち、独特の求愛行動及び繁殖行動をとるため、古くから研究の対象となっている。陸封性と遡河回遊性2生活史型があるが、一連の求愛行動に顕著な差はなく、両者間で交配を行うことが出来る。ただし、日本周辺では、北海道太平洋岸に分布する太平洋型と、朝鮮半島から北海道に至る日本海沿岸と北海道のオホーツク海沿岸を中心に分布し、北日本の太平洋岸の一部にも分布する日本海型という遺伝的にはほとんど交流のない2種が存在している。太平洋型には、遡河回遊性及び陸封性のものがあり、ハリヨもこのグループに近縁である。山口県のものは日本海型に属し、この種には遡河回遊性のものしか存在しないとされる。両種は別種として区別されるべきものである。

減少原因 不明。

参考文献  Amaoka・Haruta 1972, 藤岡 1991, 後藤ほか 1994, Higuchi・Goto 1996, Higuchi et al. 1996, 川那部・水野 1989, 水野・後藤 1987, 森 1997, Taniguchi et al. 1990
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