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科名 シラウオ科
和名 シラウオ
学名 Salangichthys microdon Bleeker
山口県カテゴリー 情報不足
環境省カテゴリー
   
   

形態 全長5〜10cm。小黒点がのどから臀鰭後部にかけての腹側に2列に並び、両顎の先端、鰓孔の後縁、尾鰭の各鰭条と胸びれの第1鰭条に沿っても分布する。成熟したオスでは臀鰭基底に沿って16〜18枚の鱗が並ぶ。

分布  シラウオ科魚類は極東域固有の魚類である。琉球列島を除いた北海道から九州・岡山までの主要河川の汽水域並びに汽水湖に分布する。県内では1987年、山口県内海水産試験場の海水池で4尾採集されたのみである。国外では揚子江河口、樺太から報告がある。

生息・生育状況 シラウオの河川での確認例は汽水域に限定されている。シラウオの卵は西日本では2〜4月、東日本では3〜5月にかけて波打ち際付近の砂粒に産み付けられる。産出された卵は卵膜が反転して16〜20本の粘着糸となり、砂粒に付着、固定される。しかし、産卵行動そのものはよくわかっていない。オスの臀鰭基底にある吸盤状の鱗が産卵行動に関与すると考えられているが、観察記録はない。県内での報告は1例しかなく、詳細な生育状況は不明である。

近似種 シラウオ科魚類は国内では3属4種が知られているが、イシカワシラウオは尾鰭基底の上下に各1個の黒色斑があるが、顎の先端の小黒点を欠くこと、アリアケシラウオは頭部が極端に縦扁すること、アリアケヒメシラウオは胸鰭が小さく頭部が丸みを帯びていることで区別が出来る。ハゼ科のシロウオと混同されるが、シラウオの腹鰭は分離しているのに対してシロウオの腹鰭は吸盤状である。また、シラウオは頭部がとがり、体高が体の中央より後方でもっとも高いのに対して、シロウオは頭部が丸みを帯びている。

学術的価値 シラウオは日本では古くから漁獲され、人々に親しまれてきた魚である。その利用価値は高く水産資源学的にも関心が高い。従来の定説では、シラウオは産卵のために海から淡水域に進入する遡河回遊魚と考えらているが、実際には汽水域において生活史を完結する汽水魚である可能性が高い。シラウオの生態に関する過去の研究では、そのほとんどが春の産卵期に河口域で漁業者によって捕獲された産卵親魚標本をもとに行われたものである。そのため、シラウオの生態に関する報告は繁殖行動に関するものが多く、初期生活史に関する研究はほとんど行われていない。シラウオはその寿命が1年と短く、小型のために人目にふれるのがおのずと漁獲の対象となる春先、それも河口域に限られてしまう。このような人為的な情報の偏りから、シラウオは春に産卵のために河川に遡上する遡河回遊魚として扱われるようになったと推察される。また、本州太平洋岸ではシラウオが漁獲される河口域周辺が同属の海水魚イシカワシラウオの漁場である場合が多く、漁業者が両種を区別していない場合があり、このことがシラウオ遡河回遊魚説の一因になっている可能性もある。今後の調査研究が待たれる分野である。

減少原因 不明。

参考文献  藤岡 1991, 後藤ほか 1994, 川那部・水野 1989, 桜井・水野 1986
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