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科名 ヤツメウナギ科
和名 スナヤツメ
学名 Lethenteron reissneri (Dybowski)
山口県カテゴリー 絶滅危惧II類
環境省カテゴリー 絶滅危惧II類
   
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菊川町
(撮影:河口 郁史)

選択理由  河川改修によりほとんどの生息地で生息環境が悪化している。

形態 変態直後の全長は14〜19cmで、産卵の1ヶ月前には2次性徴を示すようになり、体が2〜3cm縮小して全長13〜16cmになる。鰓孔は7対あり、鰓孔直後から肛門までの筋節数は57〜65で、日本産ヤツメウナギ類の中では最も少ない。上唇歯、下唇歯、周辺歯は発達が悪く、一部が埋没している個体も見られ、上口歯板上の歯は2本、側唇歯3対、下口歯板上の歯は5〜8個でいずれの歯も先端が鈍い。第2背鰭の前外縁付近に黒色部はなく、尾鰭は丸みが強く淡色である。

分布  鹿児島県、宮崎県を除く日本に広く分布し、ー生を河川で過ごす。最近、遺伝学的に全く異なった北方群と南方群の2群に分けられることが明らかになっており、山口県に生息するものは南方群に含まれる(Yamazaki and Goto、1996,1997)。−生のほとんどを砂中で生活するため発見しにくいが、県内のほとんどの河川に生息していると推測される。国外では、朝鮮半島に分布する。

生息・生育状況 一生のほとんどを泥中で生活するので、見かけるのは砂礫底の産卵場に集合する4〜5月のみである。以前採集されていた河川においても、近年生息域が狭められる傾向にある。アンモシーテス幼生は3年あまり河川の中・下流のやわらかい泥中で生活し、泥中の有機物や珪藻類を食う。4年目の秋から冬にかけて変態する。変態後、降海せずに4〜6月にかけて砂礫底にくぼみを作って産卵し、産卵後は斃死する。変態後は消化管が糸状に退化し、餌はとらない。かんの虫の薬として利用される所がある。

近似種 日本に生息するヤツメウナギ科魚類として、本種の他にミツバヤツメ、カワヤツメ、シベリアヤツメが報告されている。ミツバヤツメは上口歯板上の歯が3本、側唇歯が4対でそれぞれ本種より多い。カワヤツメの成魚は全長は40〜50cmでスナヤツメよりかなり大きく、鰓孔直後から肛門までの筋節数は68〜77とスナヤツメより多い。また、カワヤツメでは第2背鰭の前外縁付近と尾鰭が黒色、上口歯板上に並ぶ歯が尖っていることなどからスナヤツメと区別できる。シベリアヤツメの成魚は全長15〜19cmでスナヤツメとほぼ同じ大きさであるが、鰓孔直後から肛門までの筋節数は65〜73、尾鰭が角張っていて褐色または黒色、上口歯板上の歯が尖っていることなどでスナヤツメと区別される。スナヤツメの北方群と南方群は酵素遺伝子の型で識別できるが(Yamazaki and Goto、1998)、形態的特徴から区別することは困難である。

学術的価値 最近、遺伝的に全く異なった北方群と南方群の2群に分けられ、また両群は同所的に生息していても生殖的隔離が存在することが明らかになっており、系統分類学的に貴重である。また、南方群は分布が局地的な場合が多く(Yamazaki and Goto, 1996,1997)、生物地理学的に興味深い。北方群と南方群については、学名を含めて分類学的な検討が待たれる。

減少原因 河川改修により生息地や産卵場所が減少したり、河川横断構築物(取水堰)によって変態した場所から産卵場への移動が困難になるなど、生息環境が悪化している。

参考文献  青柳 1957, 藤岡 1991, 川那部・水野 1989・1990, 宮地ほか 1976, 中坊 2000, 日本水産資源保護協会 1998, 佐藤 1951, Yamazaki・Goto 1996,1997,1998, 山崎・岩田 1997, Yamazaki et al 1999
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