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科名 ハゼ科
和名 クロヨシノボリ
学名 Rhinogobius sp. DA
山口県カテゴリー 絶滅危惧IB類
環境省カテゴリー
   
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本郷川
(撮影:酒井 治己)

選択理由  体長5〜8cm以上に達します。体側中央に細い暗色1縦線があり、尾鰭の付け根で八の字状にわかれること、胸鰭の付け根に三日月状の斑紋があること、尾鰭の中央部には横斑点列があることなどによって、他に約10種余りある日本産ヨシノボリ類と区別されます。北海道、東北地方を除く日本全国の小河川の中流域に分布します。山口県では、日本海側と瀬戸内海側東部の一部の河川にのみに生息しています。減少の原因は、ルリヨシノボリの場合と同様です。

選択理由  多くの生息地で生育環境が悪化し、個体数が減少している。

形態 全長5〜8cm。時に10cm以上に達する。第1背鰭6棘、第2背鰭1棘8〜9軟条、胸鰭19〜22軟条、腹鰭1棘5軟条で、腹鰭は左右が癒合し強力な吸盤を形成する。体側中央に細い暗色1縦線があり、尾鰭の付け根で八の字状にわかれる。胸鰭の付け根に三日月状の斑紋がある。尾鰭の中央部には横斑点列がある。なお、これらの斑紋特徴は、オスではあまり明瞭でない。

分布  北海道、東北地方を除く日本全国の小河川の中流域に分布する。県内では、日本海側と瀬戸内海側東部の一部の河川にのみに生息している。

生息・生育状況 数km以下の小河川の中・上流部で、比較的流れの緩やかな淵に生息する。平野部の河川にはあまりいない。水生昆虫、付着藻類を食べ、雑食性。産卵期は5〜7月で、オスが石の下に産卵室を作り、メスを招き入れて天井に一層に卵を産み付け、オスが保護する。ふ化仔魚は降河し、数ヶ月海で過ごした後に河川に遡上する。

近似種 琉球列島と小笠原諸島を除く日本には、胸鰭軟条数15〜17で降海しないカワヨシノボリ、頬にミミズ状の縞のあるシマヨシノボリ、胸鰭の付け根に一黒点のあるオオヨシノボリ、頬に瑠璃色の点が散在するルリヨシノボリ、尾鰭の付け根付近に橙色斑のあるトウヨシノボリなどが生息するが、主にこれらの斑紋特徴によって区別されている。

学術的価値 明治以来、日本のヨシノボリは一種とされていたが、大卵を産み降海しないカワヨシノボリが発見されて以来(Mizuno, 1960)、主に斑紋によって区別され、生態的にも異なる多くの型が報告された。最近、遺伝学的調査によりそれぞれが別種であることが確認され、現在では日本だけでも10種以上に分類されている。これらの近似種がどうやって分化し、棲み分けているか、また、河川陸封性のカワヨシノボリがどう進化したかなど、謎は多く、種分化研究のモデルグループとして学術的価値は高い。

減少原因 河川改修による生息場所の減少、水質汚染、河川横断構築物の稚魚の遡上阻害など。

参考文献  後藤ほか 1994, 川那部・水野 1989, Masuda et al. 1989, Mizuno 1960, 水野 1976,1981, 水野・後藤 1987, 水野ほか 1979, 水岡 1967,1971,1974, 中坊 2000, 酒井ほか 1999
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