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科名 サケ科
和名 サケ
学名 Oncorhynchus keta (Walbaum)
山口県カテゴリー 絶滅危惧IB類
環境省カテゴリー
   
   

選択理由  遡上する河川の生息環境が河川横断構築物などで悪化し、しかも遡上数が極めて減少している。

形態 体長は3年で60cm、5年で80cm程度に達し、背部は青緑色、腹部は銀白色で背部と尾鰭に明瞭な黒点がない。稚魚では体側に8〜12個のパーマークが見られるが、降海後は消える。

分布  日本海、オホーツク海、ベーリンク海、北太平洋に分布し、成魚になると産卵のため河川に遡上する。日本での遡上河川は、福岡県郡珂川水系および茨城県利根川水系がほぼ西南限であるが、高知県の物部川や大分県の大野川に遡上したことがある。県内で遡上が確認された河川は、日本海側の田万川・大井川・阿武川・三隅川・粟野川及び瀬戸内海流れる椹野川である。国外では北アメリカのカリフォルニアから朝鮮半島南端部までの北太平洋・日本海・オホーツク海、べーリング海に面した河川、北極海の沿岸河川に遡上する。日本は、アジア側の分布の南限に位置する。

生息・生育状況 1950年頃から次第に遡上数が減少し、阿武川では1978年に放流が始まり1985年まで続けられた。阿武川での遡上は1974年と1980年に各1尾、1983年に50尾、1984年に数尾であり、遡上数は減少傾向にある。また、瀬戸内海に流れる椹野川でも1990年に1尾漁獲されているが、この個体は椹野川に迷入したものと思われる。仔魚期は産卵床で過ごし、稚魚期になるとすぐに降海を始める。その後、回遊し主に3冬を過ごした4歳魚で産卵のために母川に回帰する。母川回帰性が強く、その機構に関して定説はないが、各河川の水には流域の土壌や植生に基づく独特の匂いがあり、その匂いを降海するまでに刷り込み、刷り込んだにおいを頼りに母川回帰しているらしい。産卵場は、河床から地下水のわき出るところで、メスが約1時間かけて直径1m深さ40cmほどの産卵床をつくる。メスは自分が産んだ卵を守るため、なわばりをつくり近寄るメスを追い払う。産卵床の完成が近づくと、オスはメスに近づき、鼻先をメスの体側につけては2〜3秒間体を振るわせ産卵を促す。メスが、口を大きく開け全ての鰭を広げて卵を放出し始めると同時にオスも放精する。日本ではサケ科魚類中最も利用価値が高い魚類であり、人工孵化放流事業が盛んである。

近似種 サクラマスに似るが、幽門垂数がサケは121〜246、サクラマスは36〜68である。また、サクラマスでは体の背面に黒点が散在する。

学術的価値 利用価値が高く、水産資源学的に関心が高い。また、母川回帰や変異群の多様性など行動学や種内変異に関する諸問題は興味深い。

減少原因 ダムや取水堰などの河川横断構築物による河川の分断及び河川改修に伴う産卵場所の減少が原因と考えられる。

参考文献  藤岡 1991, 片山・藤岡 1965, 川那部・水野 1989, 宮地ほか 1976
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