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学習指導者や環境に関する講座などの情報を掲載しています。

活動報告

環境学習講座「―先輩ママの知恵から学ぶ― 食と環境ワークショップ」を開催しました。
2007年12月4日

  平成19年11月15日(木)萩市保健センターにて、NPO 法人萩子どもセンターとの共催で、環境学習講座「― 先輩ママの知恵から学ぶ ― 食と環境ワークショップ」を開催しました。
 当日は、彦島の未来と子どもたちを守る父母・市民の会代表世話人 矢野 美保 氏を
講師に招き、講話とワークショップを行いました。

 まず、輸入食品がなぜ安いかということについて、諸外国は「農業が大規模化されていて単価が安く競争力がある」、「補助金や価格保証などの保護がある」、「人件費が安い(フェアトレードではない場合もある)」、「国内輸送の燃料代には税金がかかっているのに、国境を越える輸送にはその燃料代に税金が掛からないので安く運べる」ことなどがあげられ、日本の農家が太刀打ち出来ない現状について解説されました。輸入食品は安価だが、実際には輸送に膨大な石油エネルギーが使われている訳で、資源を浪費しさらには温暖化を招いていることになり、また、もう一つの問題としてポストハーベスト農薬の使用もあり、国産品の消費が望ましいと話されました。
 国産品の中でも無農薬野菜はなぜ高価なのかについては、とにかく手間をかけて作り、高価ではあるが安心野菜という付加価値がついていて、田んぼや畑の昆虫類などの自然環境にも配慮した生産品だとした上で、店頭に並ぶ「地産地消」の商品は、概ね生産地・生産者名を表記し、且つ輸送に必要なエネルギーを押さえたものを指し、それを踏まえた上で「安いのも魅力的な選択だが食卓に並べるのはお母さん方」だと話されました。
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    (代表的輸入食品であるバナナ)         (阿東町産‐生産者名がある)

 同じ国内産でも、鶏肉については、若鶏が暗く身動きの出来ない大規模なケージで飼育され、病気予防のためエサに抗生物質が混ぜられるところもある一方、地鶏はルーツがはっきりしている国産鶏を指し、規格が法律で定められているとの違いを解説し、また、魚介類がダイオキシン等の化学物質に高濃度汚染されていたり、農薬による汚染も報告されていること、化学調味料と自然由来の調味料の違いなど食品中の化学物質にも目を向ける必要があると話されました。
 このように、日頃から色々な食品や身の回りのものに目を向けてみる必要があり、違いに気づき少し見直すことで、家族や環境にやさしい生活へと改善することが出来るのではないかと提案されました。
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     (講師矢野氏の講話)                 (集まった子育て中のお母さん)

 講座後半はワークショップを実施しました。「違いの違い」と呼ばれるアクティビティを4~5人のグループに分かれて実施し、最後にグループ発表をしました。      
 「違いの違い」は、〈A町の大きなモニュメントは、夜になるとライトアップされるが、B町ではライトアップされるところはなく、暗く静かである。〉〈日本人は、1年間に一人あたり4.1tの石油を使っているが、インド人は320kgである。〉などの例題について、あってもよい違いなのか、あってはならない違いなのかを判断し、環境に関する具体的な問題に理解を深めるアクティビティです。
 
参加者は、最善の答えを見いだそうと熱心に話し合った結果、〈A町のライトアップは防犯には一役買っているかも知れないが星空は期待できず、逆にB町では暗く静かだが、夜道は怖いのでどちらとも決められない〉と言った異なる意見が出ました。〈日本人とインド人の石油消費量の違いについては、仕方のない部分もあり判断が難しいが、減らす努力はすべき〉との意見でまとまりました。

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     (グループワーク)           (熱心に回答する参加者)

 最後に講師から、「違いの違いに見られるように環境問題も含め様々なジレンマがあるが、子どもたちの未来のために、今の生活の中で何が出来るのか、それを学び、少しずつ出来ることを増やしていって欲しい」というアドバイスがありました。
 講話や「違いの違い」で話題提供されたものは、一方が少なからず環境に負荷を与えるものを題材として取り扱っており、日頃気にもしていなかったことや、実践したいと思いながら取り組めなかったものなど、参加者には興味深い内容であり、気づきにつながったことがアンケート結果からもうかがえました。