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活動報告

環境学習講座「秋吉台地下水系の環境保全とゴミ問題」を開催しました。
2007年12月4日

 平成19年11月10日(土)に、環境学習講座「秋吉台地下水系の環境保全とゴミ問題」を開催しました。
 当日は、
秋吉台エコ・ミュージアム研修室にて、「洞窟と洞窟性動物」と題して秋吉台科学博物館 学芸員 山麻里 氏の講義、並びに、「秋吉台のコウモリとほ乳類」と題して、山口大学准教授 松村 澄子 氏の講義がありました。

 「洞窟と洞窟性動物」の講義では、秋吉台から産出されるサンゴやフズリナなどの化石から推定し、35千万年から25千万年前に海底であった場所のプレート移動や隆起、浸食による石灰岩洞窟の形成のメカニズムについて説明がありました。
 また、洞窟の中は真っ暗で「太陽光が届かない」、「一年を通じて気温が一定」、「一年を通じて湿度が高い」などの特徴があり、この環境に適応・進化した真洞窟性動物が生息しているということ、動物は目が退化していたり、色素が無く体色が薄いなどの共通点があり、また、年中繁殖できるのも特徴であるとの説明がありました。
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    (スライドによる説明)            (山崎学芸員による講義)
 

  「秋吉台のコウモリとほ乳類」の講義では、現在生息が知られているほ乳類約4,300種のうち、コウモリ類は約1,000種で、日本では34種が知られほ乳類の中で約3分の1の種数を占める事が紹介されました。また、コウモリの仲間は口や鼻を通して超音波を発信し飛翔したり、昆虫の飛翔している位置を知り捕らえることができることや、昼間の隠れ家として外敵に襲われにくく、温度が一定し湿度が高い洞窟の環境を好むことなどの説明がありました。

 「秋吉台地下水系の環境保全とゴミ問題」については、秋吉台エコ倶楽部の田原義寛 氏の解説で、洞内の清掃活動が行われた際に回収されたゴミを分別し、ブルーシートの上に広げて実施しました。
 拾われたゴミは、空き缶・空き瓶・肥料袋・プラスチックの波板や発泡スチロールの食品トレーなど様々で、河川に捨てられたものや河川周辺に放置された後風で飛ばされたもので、洞窟内に堆積していたものです。
 ラムサール条約湿地に登録されたことでもあり、秋吉台を楽しむばかりでなく保全のためのアクションを起こすことが重要だと話されました。
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   (写真を用いて解説する田原氏)            (10月下旬に回収されたゴミ)

  会場を三角田洞窟へ移し、コウモリと洞窟性動物の観察を行い清掃を実施した洞窟の最深部を探検しました。
  洞窟内にはキクガシラコウモリとモモジロコウモリが居て、いずれも冬眠前の活動が鈍っている時期で、人の気配ですぐに飛び立つこともなく洞内の壁面の低い位置で休んでいるため、容易に観察することができました。
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   (コウモリを観察する参加者)                (キクガシラコウモリ)

 洞窟最深部では、渇水による河川水位の低下が著しく、10月下旬の清掃場所よりさらに奥へと進むことができました。そこで参加者はゴミの山を目の辺りにして、一様にゴミ問題が深刻な状況にあることを実感していました。
2007_11100130.jpg 2007_11100136.jpg         (ゴミの現状の説明を聞く)             (現状を目の辺りにする参加者)
 

  コウモリはこの時期冬眠間近であり活動が鈍っているおかげで、近くで観察することが出来ました。また、ゴミについても、10月下旬に洞内清掃した場所とその奥の未清掃の場所を見て比較することが出来、参加者にとっては環境問題の現状が深く印象に残った観察会でした。
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   (コウモリが間近に見られる)                   (ふりかえり)