「椹野川河口域・干潟自然再生協議会」会議

第20回 平成28年4月23日(土) 開催概要 議事要旨 資料ダウンロード

「第20回椹野川河口域・干潟自然再生協議会会議」議事要旨

日 時 平成28年4月23日(土)10:00〜12:00
場 所 山口県漁業協同組合山口きらら支所会議室
出席者 委員32人、一般参加21人(大学生等)

T 開会(浮田会長あいさつ)

 今年度から第7期委員による活動が開始します。本協議会は、設立から12年が経過し、たいへん歴史のあるものです。どの団体も同じような状況にあると思いますが、団体の活動を継続していくには、様々な苦労を乗り越えねばなりません。新期委員による活動が、本協議会の転機となるよう、特段の御協力をお願いします。

U 議題1

(1) 第7期委員について 【資料1】
  ◎説明者:事務局
  ◎概 要
   委員は、59人(学識者8、個人委員18、団体委員19、行政機関14)。
   役員は、会長が浮田委員、会長代理が山元委員、顧問が中西委員。
   任期は、平成28年4月1日から平成30年3月31日まで。

(2) 平成27年度活動報告
 @ 活動概要 【資料2】
  ◎報告者:事務局
 A カブトガニ幼生生息調査結果 【資料3】
  ◎報告者:山口カブトガニ研究懇話会 原田委員
  ◎概 要
  

平成18年から山口湾干潟(南潟、長浜)のカブトガニ幼生数を調査している。本日は、その結果を簡単に説明する。
   アマモの大量発生や、雨による調査中止などにより、結果にバラつきが生じることもある。
   個体発見数は、5年前から、南潟及び長浜どちらも増加傾向にある。
   エリア別の数は、南潟では、東側(D、E地点)が増加している。幼生が東側に移動してきている可能性がある。長浜では、北側(A地点)は非常に増加しているが、南側(D、E地点)は減少している。これは、干潟の底質の変化が原因と推測する。なお、F地点は、ぬかるみがひどいため、平成21年から調査できていない。
   ライン別の数は、南潟では、沖側(4、5地点)が増加している。長浜では、西側が増えている。
   本年も調査を実施する予定である。ぜひ御協力いただきたい。

 B 山口湾の干潟を守る会の活動について
  ◎報告者:防府水産事務所
  ◎概 要
   アサリを食害から守るため、被覆網を設置している。網は、海藻等が付着するため、数か月に1度、交換等する。海藻の付着した網は、折りたたんで海に放置しておけば、波できれいになる。古くなった網は、満潮時に漁船で回収する。
   網下にいるアサリ個体数のモニタリングを行っている。ほとんどの網では、2〜3cmのアサリが、100〜300個/m2であった。多い網では、700〜800個/m2であった。
   網の管理は、非常に重労働で、漁協組合員の高齢化等により困難となっている。

 C アサリモニタリング結果報告 【資料4】
  ◎報告者:惠本委員(山口県環境保健センター)
  ◎概 要
   本センターが行っているアサリ個体数のモニタリング結果について説明する。
   対照区の結果からわかるように、網を設置していない場所では、漁獲可能サイズのアサリ(3cm以上)は確認できていない。
   1m2当たり4桁の数が確認された網が数か所あった。最も多い網(24−1)では、5,400個/m2であった。1m2当たり2,000個を超える密度は、平成19〜21年度の個体数が多かった年の水準である。
  ◎質疑応答
   Q) 干潟耕耘の効果をいまいち掴めていない。かなりの規模でないと効果がないのかなとは思う。
   A) 効果を検証するため、耕耘により下層の有機物が表面に出ているかを調査する予定である。

(3) 平成28年度活動予定 【資料5】
  ◎説明者:事務局
  ◎概 要
  

毎年、干潟耕耘イベントの日の午前中に会議を開催しているが、十分に議論する時間がない。会議の開催日等について、後日、各委員の意見を伺いたい。
   秋〜冬に、被覆網の交換をボランティア等で行うイベントを実施したい(漁協組合員のみで管理することが困難な状況のため)。

V 講 演

◎演 題:耕耘前後のベントス相の変遷について
◎講 師:後藤委員
◎概 要
〈目的、調査場所等〉


干潟(南潟)のベントス調査により、耕耘による干潟の底質改善の効果、アサリ等の生物相の変化について検証している。
耕耘は、底質の改善に効果が認められている。
昨年度は、計4地点(対照区2地点、耕耘区2地点)を調査した。対照区Tは網を設置して母貝が多くいる地点、耕耘区Tは干潮時も湿潤環境となる地点、耕耘区Uは砂が堆積して乾質環境となっている地点、対照区Uはホトトギスガイがコロニーを形成して還元層になっている(底質が良くない)地点。
〈結果〉


ベントス(アサリを除く)の数は、対照区では大きな変化はないが、耕耘区では耕耘後に減少していた。
生物種では、各地点とも貝類が中心で、その他、甲殻類、多毛類等であった。優占種は、対照区Tはウミニナ、その他の地点はホトトギスガイであった(耕耘前後で変化なし)。
対照区Uでは、ホトトギス貝が非常に多くなっている(他の地点の4倍以上)。耕耘により、ホトトギスガイの侵入(底質悪化)を防げているのかもしれない。
アサリについては、耕耘により、稚貝の死亡個体が目立つ。下層に埋もれて這い上がれないことが原因かもしれない。
よって、本年度の耕耘では、耕耘前に表層を削り、耕耘後にそれを撒くことで、表層にいる稚貝を救出する方法を提案した。ベントス調査は、その地点を含め、 6地点としている。
◎質 問
Q) 耕耘により物理的に死んだアサリはいたか。
A) 貝がちぎれた、割れたといったものはなかった。

W 議題2

◎演 題:順応的取組促進専門委員会からの事業評価及び提言
◎報告者:関根委員(山口大学工学部教授)
◎概 要
 山口湾のゾーン毎に、それぞれの問題点を整理し、取組を実施してきた。各ゾーンに関する提言等は次のとおりである。
@豊かな泥干潟区域(中潟)
 重機等を用いた上下層の置換、カキ殻粉砕等を実施した。効果があった取組もあったが、コストがかかるため継続は困難である。中潟におけるアサリを再生す るため、中潟北部に砂を供給する方策を検討すべき。漁獲対象外の生物を含めたモニタリングが必要である。
A豊かな砂干潟区域(南潟)
 耕耘、被覆網、竹柵、あさり姫等を実施してきた。母貝を十分に維持すること、被覆網の管理を継続的に実施できる体制づくり、より効果的な耕耘方法の検討を行う必要がある。
Bカブトガニ産卵場保全区域
 ボランティアの満足度を向上させる方法を検討する必要がある。
C豊かなアマモ場・浅場区域
 アマモ場拡大の原因は、自然現象によるものの影響が大きかった。台風等の自然災害前後のアマモ生息状況のモニタリングを継続すべき。
D豊かな泥浜・レク干潟区域
 住民のレクリエーションの場とする予定であったが、現在までに実績はない。 区域を、「現状干潟の観察・維持区域」に変更することが望ましい。
E豊かな後浜(背後地)区域及びF現状干潟の観察・維持区域
 目標達成できている部分もある。
●全域に係る事項
 いかなる活動も人の手を加えることによる環境への影響をよく検討した上で、順応的に実施する必要がある。栄養塩の人為的な供給が各地で議論されている。水質の悪化等の影響を考慮し、慎重に進めていくべきである。
◎質疑応答
Q) 昔、山口湾に竹(竹ひび)を設置し、カキの採取を行っていた。アサリも竹に付着していたので、それを試してみてはどうか。
A) 協議会で実施を議論していけたらと思う。
Q) 資源の減少は、栄養塩の枯渇が一番の問題と思う。
A) 栄養塩の供給については、慎重に対応していきたい。全国的に議論されており、重要な課題である。悪い影響が生じるおそれもあるので、山口湾のような開放的な場所ではなく、閉鎖的な場所で試験することが望ましい。

X 閉 会



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