「椹野川河口域・干潟自然再生協議会」委員会

第2回 平成16年11月28日(日) 開催概要 挨拶 議事要旨 資料ダウンロード

1 会長挨拶

中西会長が挨拶された。

2 議題

(1) 委員について

    • 特定非営利活動法人水環境地域ネットワーク(代表:岡谷政宏)から委員応募があり、新たに団体委員として承認された。このため、委員数が56名となった。
    • 岡谷代表の紹介とあいさつ

(2) 流域視察概要

    資料1に基づき、事務局(山口県環境政策課)が説明

(3) 椹野川河口干潟等の再生の取組

    前委員会以降における椹野川河口干潟等の再生の取組について、関係者が説明

    • 干潟回復工法に係る実証試験中間報告の概要(資料2−1:山口県環境政策課)
    • 協働によるアマモ播種作業(陸上作業)の実施について(資料2−2:山口県漁政課)
    • カブトガニの生息状況(資料2−3:山口カブトガニ研究懇話会)
    • 椹野川流域活性化交流会の取組について(資料2−4:椹野川流域活性化交流会)
    • 椹野川流域マップづくりについて(椹野川流域地域通貨検討協議会・県民ネット21)

    特に質問なし

(4) 椹野川河口域・干潟再生協議会全体構想(素案)について

ア 全体構想素案に対し、事前にいただいた意見、対応、素案の修正部分等について、事務局が説明(資料3−1、3−2)

イ 全体構想(素案)についてのグループ討議

  • 4つのグループ(A〜D)に分かれ、以下のテーマについて、KJ法を用いたグループ討議(約60分)を行い、内容をとりまとめ後、グループ毎に発表を行った。

前段テーマ

@椹野川河口域・干潟の良いところ、評価できるところ
A椹野川河口域・干潟の悪いところ、課題となるところ

主テーマ

B望まれる椹野川河口域・干潟とは(将来像)
C望まれる椹野川河口域・干潟を実現するためにはどうすればよいか。

■Aグループ

@椹野川河口域・干潟の良いところ、評価できるところ
干潟に関心のある人々、エリア的にもまとまり、熱意が感じられる。現状として多様な環境がある。水が比較的きれい(清流)。工場が少なく有害な物質が流れ込んでいない。カブトガニが生息している。今回の台風によりヘドロが流出した。環境は、一定の状態がずっと継続するわけではなく自然の力(台風等)により攪乱され変化している(改善することもある)。

A椹野川河口域・干潟の悪いところ、課題となるところ
人々が干潟にあまり親しんでいない。生物相が貧困である。昔に比べて生き物が減っている。上流の河川でもコンクリート護岸が多い。ヘドロが多い。濁りが大きい。

B望まれる椹野川河口域・干潟とは(将来像)
生物の多様性があり、生態系、エコロジーのネットワークの多様性がある。鳥類の楽園もある。地形について、干潟(底質)にはヘドロがないものを目指すべき、干潟には砂地とヘドロが混じっているべき、という2つの意見があった。生態系だけでなく、水産業として成り立つべきである。「里海」という言葉で活動をしていくべきだ。潮干狩りができる干潟。海に容易に近づけるように親水性を高める。

C望まれる椹野川河口域・干潟を実現するためにはどうすればよいか
具体的な実験や行為をする前に人々の心の中を変えるべきだ。啓蒙活動を実施する。
研究・原因究明を行う必要があるが、与えられた時間が限られているので「走りながら考える」ことが必要である。アサリ回復については、全国の成功事例を情報収集し干潟で実験する。
生態系の回復については、多様になるように生物相のバランスに十分配慮し、水質、底質の保持をしながらやっていく。現状の壊れた生態系ピラミッドの中で、優占種を決定し、生態系の回復をどうするべきかを考えていく。親水性があるアクセスルートをつくる。ヘドロの除去。啓蒙活動も含めた生活排水処理の工夫等。

■Bグループ

@椹野川河口域・干潟の良いところ、評価できるところ
「何もしなくても良い状態が継続する」、「何らかの手を加えると良い状態が継続する」という2つに分類できると思う。
生物がたくさんいる。種類も多く豊かである。風景がよい。流入する汚濁量が減少し、水質が改善されている。全般的に周辺環境は改善され、整いつつある。人々の干潟を良くしようとする意欲がある。安らぎの場になっている。

A椹野川河口域・干潟の悪いところ、課題となるところ
「緊急を要するような悪い状態」と「多少悪い状態であるが、手を加えるには慎重にすべき状態」に分類できると思う。
魚類が少ない。生物が少なくなっている。環境(生態系)は成り立っているがちょっとしたインパクト(台風等)で壊れやすい。環境が脆弱である。ヘドロが多すぎる。干潟の状態がよくわからない。情報発信が不足している。

B望まれる椹野川河口域・干潟とは(将来像)
現状から悪化しないようにする。長期的な視点での取組が大切。多様な生物相を守る。もっと市民が楽しめる場所になればよい。市民の生活の智恵を取り入れたような取組、市民と一緒になって楽しみながら干潟というものを認識していければよい。

C望まれる椹野川河口域・干潟を実現するためにはどうすればよいか
市民が簡単に参加でき、楽しめるイベントの開催。干潟に入りやすくする(親水性の向上)。流域の自然環境の変化の認識と対応策の検討。推定される事象について、データをとりながら確認する(関連データの蓄積、事実関係の確認)。流域河川の浄化、関連施設に対する公的資金の投入。
すぐに着手できることを優先的にやっていく。市民をとりこみながら行うことが大切。

■Cグループ

@椹野川河口域・干潟の良いところ、評価できるところ
生物相が豊かである。鳥類がたくさんいる。希少生物カブトガニもいる。アマモ場が残っている。漁業が行われ干潟について常に人の目がある。親水性が高い。オープンな景観を持っている。

A椹野川河口域・干潟の悪いところ、課題となるところ
環境悪化(水質、ごみ問題)、漁業の衰退(漁獲量の低下)、人々の(干潟への)関心の低下

B望まれる椹野川河口域・干潟とは(将来像)
身近な干潟。人々が感心を持つような干潟。潮干狩りができる干潟。人と自然の共生。
ア 漁業として成立する。イ 生物多様性が高い。ウ 環境浄化能力がある。ア〜ウが土台となって、潮干狩りというレジャーがあり、そこから人と自然の共生が考えていけると良い。そのための共通の資源としての干潟が人々の意識の中にあればよい。

C望まれる椹野川河口域・干潟を実現するためにはどうすればよいか
ア 行政・研究分野として、アマモ場の生態調査、データの蓄積。
イ 現場でアクションする項目としては、学生も参加できるイベントの開催。環境について知る。
ウ 教育分野としては、観察型の実習から参加型の実習の実施。環境学習の充実。専門的知識を高める。現場で行動して現場を把握する。今ある知識を未来の子ども達へ教え、伝えていくことが大切。
上記ア〜ウを充実させた上で河川への関心を広める等のPR活動に努める。

■Dグループ

@Aについては、A〜Cと同様であるため省略する。

B望まれる椹野川河口域・干潟とは(将来像)
カブトガニとアサリが昭和30年代の状態までに回復した干潟。(これらは、上流河川の水質汚濁状況のバロメータであるホタルとカジカガエルの関係と類似している。)

C望まれる椹野川河口域・干潟を実現するためにはどうすればよいか
アマモ場の再生と衰退防止。昭和30年代から現在に至るまで、長い期間をかけて干潟環境をみんなで現在の悪い状態にしてしまった。短期間に一気に改善することは困難である。気長に継続的な取組が必要である。被害者であるという立場だけでなく、加害者であったという立場を明確に承知した上で、いままでどのような役割を果たしてきたかを正しく確認することが大切である。

■全体のまとめ(会長)

AからDのグループで短時間のうちにまとめて、発表いただき、全体のまとめを私がやることになるが、非常に難しくて困惑している。

@良いところについて、基本的にいえば、山口湾の干潟は、割に人と親しみやすいという位置にある。それなりにアクセスもいいし、皆さんのポテンシャルも上がっている。これらは非常にいい面である。生物もそこそこいるし、鳥も結構いる。また、希少種のカブトガニもいる。そういう話をいただいた。

A悪いところについて、一番大きいのはアサリが獲れなくなったこと、それから人工的ないろいろな施設、コンクリートの施設ができたこと、ヘドロ(泥分)が堆積していることなどが悪いところの共通的な課題でないかと思っている。

B将来の(望まれる)形について、生物多様性という意見があった。これが一番の共通の課題である。それから里山に対して「里海」という言葉、これは瀬戸内海で最近いわれてきていることであるが、「里海」という概念を今後しっかりと植え付けてはどうかということなどである。

C方法について、これは色々あるが、「やれるところからやっていく」ということ。干潟のメカニズムについては、非常にそれを突き詰めてからというと時間がかかるので、まずやれるところからやっていこうという御意見がある。

それでは、何からやるかということになるが、親しんで干潟に入れるようなイベントの開催とか、潮干狩りとか、水の中に入っていろいろな活動をするというような、そのために皆さんに環境についての教育や啓蒙を行い、知らない皆さんにPRをするというようなことが重要ではないかと思う。

非常に端的にいえば、やはり一番の問題は、いままで獲れていたアサリがいなくなったということになると思う。アサリとカブトガニが一つのキーワードとしてわかりやすいのではないかというような御意見があった。

有明海については、一言で言えば、海苔と二枚貝に尽きると思うが、そういうことをキーワードとして、いろいろな手を広げていく。それからやれることからやるというのが皆さんの御意見であるが、基本的にアカデミックに干潟とはなんぞや、回復とはなんぞやということを、やはりしっかり詰めていかなければ成長しないと思うので、そういう根底にあるものが常に重要である。

ただ、それを待っていたら時間がかかりすぎるので、平行してやれるところからやっていこうという、こういう二本立てということになろうかと思う。これらは後で事務局に戻しまして、十分に精査して全体構想の中に取り入れていただくということになっているので、そういう方向でやっていきたいと思う。総括については、以上であるが、3月前に今の意見を踏まえて全体構想をまとめたいと思っている。

本日の討議では時間が足らなかった部分もあろうかと思うが、事務局と相談して、できれば足らないところをさらに追加できるような方法を考えてみたらと思う。以上で本日のグループ討議の内容についてのまとめを終わらせていただきたい。

(5) 関係事業実施計画(素案)等

資料4により、事務局(山口県環境政策課)が説明
・16年度の実証試験の内容を踏まえて、17年度以降に実施したい内容を示している。
(現時点で三位一体の改革の関係もあり、予算上不透明な部分があるため、参考までにご覧いただきたい。)

(6) その他

資料5により、事務局(山口県環境政策課)が説明
・16年度スケジュールについて説明
・ アンケートの実施(追加意見の記載、協議会の開催日について)

まとめ(会長)

全体を通じて意見等はありませんか。(意見特になし)

議論については、もう少し時間があればいいかと思っているが、追加意見等があれば、先ほどのアンケートを活用して事務局に伝えていただければと思う。

以上で第2回委員会を終了する。

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